普段仕事で使っている田植え機がもし動かなくなってしまったら、どうするのがよいのでしょうか。修理して使おうとする方も多いかもしれませんが、修理に手間がかかる田植え機は、買い替えをしてしまったほうがよい場合も少なくありません。
修理をするにしても、故障の原因を突き止める必要があります。今回は修理と買取の違いや、田植え機に起こりやすいトラブルと、その原因を解説いたします。ぜひお役立てください。
目次
田植え機が動かない!起きやすいトラブルと原因を解説
田植え機はさまざまなパーツで構成されている、非常に大きな機械です。そのため、動かない場合はどこに原因があるのかわかりづらいかもしれません。そのなかでもトラブルが起こりやすい箇所というものもあります。田植え機が動かないときによくある原因について、ひとつずつみていきましょう。
植付爪の変形・摩擦、損傷
苗を植え付ける植付爪は、田植え機の部品のなかでもとくに消耗が激しい部品です。苗を植えるときに調整がきかない、まっすぐ苗を植えられないという場合は、植付爪が摩耗しているか、変形していることが考えられます。
この場合は、問題のある植付爪を新しいものに交換することによって解決できるので、修理業者に依頼するとよいでしょう。また、各メーカーのホームページなどを確認して部品を用意して自分で交換することも可能です。ただし、安全には十分気をつけて作業をおこないましょう。
肥料や泥のつまり
ベルトやタイヤなどの部品が動かない場合は、泥のつまりが考えられます。しばらく作業をおこなわない場合や雨のなかでの作業をした後は、かならず内部まで掃除をしましょう。それからタイヤの掃除もこまめにしないと、泥で滑って大事故につながるおそれがあります。
肥料を機械のなかに入れたままにしておくと、古い肥料と混ざったり、つまったりしてしまう場合もあります。こちらも同様に掃除をして解決しましょう。掃除の際はケガをしないようにエンジンを停止して、油圧レバーをストップの位置にしておくのを忘れないようにしてください。
ガソリンの劣化、異物によるつまり
田植え機は田植えの時期以外は一切動かさないことがほとんどです。ガソリンを入れたままにしておくと劣化し、揮発性の成分は蒸発してしまい、刺激臭のするヘドロのようなものが残ります。その劣化したガソリンがキャプレターという部分でつまってしまうことがあるのです。
キャプレターは空気とガソリンをブレンドしてエンジンに送り込む部分です。キャプレターにあるガソリンの通り道にヘドロ状のガソリンが詰まると、エンジンにガソリンが送られなくなるのです。また、空気の通り道であるエアフィルターに異物が詰まると空気も正しく流れなくなります。
これらのつまりが原因で正常にエンジンが作動しなくなり、場合によっては故障につながるのです。そうなると、エアフィルターを交換して、キャプレターのなかの劣化したガソリンを取り除くことが必要になります。4ヶ月以上使わない場合はエンジンからガソリンを抜いておきましょう。
それから、定期的にエンジンオイルの交換をする必要があります。潤滑油の役割を担っているエンジンオイルが劣化すると、錆が発生したりやブレーキからの異音が発生し、エンジン内部の部品が摩耗して摩擦熱で溶けます。これをエンジンの焼き付きといい、この不具合が起きると修理は非常に難しくなるのです。
エンジンの不具合を防ぐためには、田植え機の正しい保管法を知っておかなければなりません。田植え機の使用後はガソリンを抜き、スパークプラグの取付穴からエンジンオイルを注油してください。注油後はクランキングしてから保管することで外部からの湿気や汚れを防いで保管することができます。ぜひ覚えておいてください。
過負荷による安全装置の作動
田植え機は電気的に過度な負荷がかかると、安全のためにヒューズが切れて動作しなくなる場合があります。機能していない電気部品のヒューズが切れていないか確認し、切れているのであれば交換をしましょう。
電気的な負荷を軽くしてヒューズを切らないようにするには、普段からのバッテリーや配線のチェックが重要になります。バッテリーに汚れがたまっていないか、配線が切れたり、被膜がはがれたりしていないかを定期的に確認するようにしましょう。
また、植付爪にはトルクリミッターという安全装置も取り付けられています。これは、植付爪に異物が当たるなど、動作に異常な負荷があった際に作動し、田植え機をストップさせる装置です。
トルクリミッターが作動したと思われる場合は、エンジンを停止させてから異物や障害物を取り除いてください。エンジンを停止させる際は、主変速をニュートラルにしてから油圧レバーをストップの位置にセットして停止させるようにしましょう。
【修理と買取】判断基準は使用年数と費用
田植え機が動かない場合、自分で速やかに対処できれば大きな問題はありません。ただし、自分では修理ができなかったり、何が原因で動かなくなっているのかわからないこともあるでしょう。
自分でどうにもできない場合は、業者での修理を検討することになるでしょう。しかし、田植え機は下取りに出して買い替えをするほうが、修理をするよりもお得な場合が多いのです。
修理もしくは買取
田植え機は、非常に細かい部品が多い機械です。そのため、修理には高度な技術が求められるので手間や時間もかかってしまいます。修理費用もその手間に見合ったものになるため、高額になります。それならいっそのこと、古いほうを下取りに出して買い替えをしようかと考える方も少なくありません。
修理か買取かを判断する基準にしやすいのが、田植え機の使用年数です。使用している田植え機が購入から15年以上経過している場合は、修理をするよりも買取がお得になることが多いのです。
日本では、法律により製造から15年以上経過した農耕具の再販が禁止されています。そのため海外に販路を持っている買取業者は、製造から15年以上経過した農耕具をすべて海外に輸出することになります。
日本製の中古農耕具は、製造後年数が経過していても耐久性があり安く手に入るので海外では大きな需要があります。したがって古い田植え機であってもそれなりの価格での買取が可能なのです。ただし、修理の内容によっては修理をして買取に適したタイミングまで使うほうがお得ということもあります。買取価格と修理費用の見積りをとって比較してみてもよいかもしれません。
買取業者に出すなら、修理は厳禁
「買取をしてもらうとしても、事前に修理しておけば査定がよくなるのでは」と考える方もいらっしゃるでしょう。実際のところ、故障の有無で買取の査定が大きく変動することはありません。
よかれと思って買取前に修理をしても、修理代が買取価格を上回ってしまうことも珍しくありません。残念ながら修理回数が重ねられることで査定が低くなることもあります。
これには、新品の農耕具よりも、安く手に入る中古の農耕具のほうが需要が高いことが関係しています。人気メーカーであれば内部のパーツや消耗品にも一定の需要があるため、買取業者はパーツをとって利益を得ることもできます。また、ほとんどの買取業者は自社で専門の修理者を雇っていることもあり、故障は基本的に大きな問題にはならないのです。
それでも買取の価格に不安がある場合は、一度買取価格の比較サイトを利用することをおすすめします。比較サイトを使うことで、ネットで手軽に複数の買取価格の見積りを出してもらって、そのまま業者と連絡をとることもできます。迷った際には、ぜひご活用ください。
田植え機のメンテナンス方法
修理や買い替えをした田植え機は、できる限り長く使っていきたいものですよね。今一度、日頃からできるメンテナンスについて知って、田植え機を大事に使っていきましょう。
燃料やオイルの状態を確認
エンジンオイルやガソリンは、定期的な交換が必要です。エンジンオイル交換をしないままにしたり、抜き忘れて劣化したガソリンを使っていると、エンジンは本来の力を発揮することができません。オーバーヒートでエンジンを傷める原因にもなってしまうため、燃料の状態をこまめに確認しておくようにしましょう。
以下の点に当てはまるようであれば、オイルやガソリンの劣化が考えられます。
- ・オイルが少ない
- ・変色している
- ・汚れている、粘りがなくさらさらしている
- ・強いガソリン臭がする
エンジンの点検をする際はやけどの危険があるため、始動前など、エンジンが冷えた状態でおこないましょう。また、田植え機が傾いていると、エンジンオイルの正確な量がわからなくなるため、かならず水平な場所に置いて点検をおこなってください。また、ディーゼルエンジンの場合は冷却水がもれていないかも確認しておきましょう。
アワメータ表示(稼働時間)を確認
田植え機にはオイル、冷却水、フィルターなどの数多くの消耗品があります。田植え機によっては、それらの稼働時間をアワメータというもので確認できます。とくにディーゼルエンジンではエレメントの掃除は50時間ごと、交換は300時間ごとと、ふたつの目安が設定されているのでアワメータは非常に重宝するでしょう。
推奨されている期間をすぎているのに消耗品を交換せず使い続けてしまうと、田植え機が動かなくなるトラブルにつながります。また、アワメータの表示はあくまでひとつの目安にすぎません。たとえ期間内であっても、オイルの変色など、明らかな異常が確認できる場合は交換をおこないましょう。
汚れやゴミ、ファンベルトの確認
田植え機を長持ちさせるためには外装の汚れも掃除しておくべきものですが、見落としがちなのが燃料や冷却水の汚れです。また、燃料フィルターも汚れがたまりやすい箇所です。
これらの汚れやゴミをためたままにしてしまうと、オーバーヒートの原因になったり、油圧機器やエンジンの寿命を縮めたりすることになります。冷却水が濁っていたり、フィルターがゴミでいっぱいになっていたりしたら、交換をしておくようにしましょう。
また、エンジン内で電気の供給や冷却の補助をするファンベルトという部品があります。このファンベルトは、使用していると摩擦やゆるみによってだんだんと傷んで、交換を忘れるとトラブルのもとになる消耗品です。ファンベルトの張りが弱かったり、キュルキュルと異音がしたりする場合は、調節や交換をおこなってください。
こんなときは買取査定がおすすめ!高値がつく方法
動かない田植え機のなかには、修理やメンテナンスをするよりも、買い替えてしまったほうが早いような状態になっているものもあるかもしれません。
田植え機の買取をしてもらう基準
田植え機は修理よりも買取がお得な場合が多いことはさきほどお伝えしました。それでは、どんな場合に買取を考えるのがよいのでしょうか。田植え機を買取に出したほうがよい判断基準としては、以下の場合が考えられます。
- ・機械が大きく劣化しており、修理費用が買い替えの費用を上回る
- ・まだまだ機械が新しい、もしくは修理箇所が少ないために、買取の査定がよい
- ・そもそも農作業を続けようか迷っている
- ・すぐに田植え機が必要で、修理を待っている時間がない
これらのいずれかに当てはまる場合は、修理ではなく買取をおすすめいたします。
田植え機の買取なら【農機具買取査定君】へ! 3つのメリット
田植え機の買取を考える際におすすめなのが、「農耕具買取査定君」で比較見積りをおこなうことです。「農耕具買取査定君」を利用すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
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高額買取を狙える 2つのルール
せっかく買い取ってもらうのなら、できる限り高い値段で引き取ってもらいたいものですよね。田植え機を高額買取してもらいたいのであれば、いくつか覚えておくべきことがあります。
・海外に販路がある業者を選ぼう
日本では製造から15年以上経過した農耕具は再販できないため、海外に輸出するのが一般的です。海外では日本製の農耕具の需要が高く、古い田植え機でも高額買取を狙えます。
国内再販のみをおこなっている業者では古い農耕具の需要はなく、査定は著しく低くなってしまいます。製造から15年以上経過している、あるいは15年に近い農耕具は、海外への販路がある業者を選ぶようにしましょう。
・複数の会社で見積りをとろう
田植え機の査定をしてもらう際は、かならず複数の会社の見積りをとりましょう。買取価格の相場はあるものの、詳細な価格は業者によって異なります。もとが高額な田植え機であれば、業者ごとのささいな違いも値段に大きくあらわれてしまうでしょう。
より高い値段で買取をしてもらうには、ひとつの見積りだけで納得せず、複数の業者での見積りを比較するようにしましょう。見積りの比較をする際にも、「農耕具買取査定君」の一括見積りが便利です。
田植え機を安全に使用するための注意点
田植え機を長く安全に使っていくには、普段の使い方にも気を配る必要があります。使い方を間違えると、重大な事故につながってしまうかもしれません。
傾斜を登る際は人や物をフロント部分に乗せることはせず、バックから登り降りをおこなうようにしましょう。そして、田植え機から離れる際はかならずエンジンを切り、誤動作を起こさないように心がけてください。事故につながる行動は極力避けて、安全第一で田植え機を使用しましょう。
まとめ
田植え機が動かない場合は、泥のつまりやガソリンの劣化、安全装置の作動など、さまざまな原因が考えられます。もしメンテナンスをしても動かない場合は、修理や買い替えを検討することになるかと思われます。
しかし、田植え機は非常に細かい部品が多く、修理には手間がかかるので費用が高くなってしまいます。そのため、思い切って下取りに出して買取をしてもらうほうがお得かもしれません。
買取してもらう場合は自分では修理はおこなわず、そのままの状態で査定をしてもらうようにしてください。複数の業者で見積りをとって、より高額で査定してもらえる業者に買取を依頼しましょう。見積り比較にはぜひ、農耕具買取査定君の一括無料査定をご利用ください。