トラクターやコンバイン、耕運機など、長く使っていた農業機械が動かなくなってしまったとき、廃車か引取りかの2択以外にも、「買い取り」という選択肢があります。故障した農機具だからといって、廃車や引取りに出しえ処分しようとするのは、実はとてももったいないことです。
今回は、故障した農機具でも買い取ってもらえる理由をはじめ、買い取り前に修理が必要かどうかや、高く買い取ってもらうための秘訣、優良な業者の見つけ方など、より満足のいく農機具買取のためのポイントをご紹介します。
ときには、予想以上の高額で買い取ってもらえることもあります。故障しているからと言ってあきらめず、よりよい値段で買い取ってもらえるよう、ちょっと工夫してみましょう。
農機具を処分するのはもったいない!
農機具の調子が悪くなったとき、すぐに捨ててしまうのはとてももったいないことです。武断から農機具を使っている人は、性能が悪くなって使えなくなった機具を前にすると、もう捨てるほかに道はないように思えてしまうかもしれません。
農機具店に引取りをしてもらう、廃車に出すといった方法を検討する方もいらっしゃるでしょうしかし、動かなくなったら処分するというのは、あくまで一般的な車の場合の話です。農機具を同じように処分してしまうのは、あまりにもったいないと言わざるを得ません。
故障した農機具にも需要がある
たとえ故障した農機具でも買取もしくは引き取ってもらえる可能性があります。
あまりにも古くてみすぼらしい農機具でも、海外に輸出する当てがあるので全く問題ありません。海外では、日本製の農機具というだけで、多少難があったり古い型だったりする場合でも、とても需要が高いのです。
人気の高いメーカーや型式の農機具なら、重篤な欠陥を持っていても、現地で修理してでも使いたいという人が大勢います。
また、たとえ本体そのものが稼働できないとしても、海外では日本製のパーツそのものに価値があります。農機具をまるごと輸出して売却することができなくても、分解して使用できるパーツだけを売却するだけでも、需要は高いです。
そのため、ちょっと調子が悪くなったという程度で簡単に農機具を捨ててしまうのはとてももったいないのです。
多少欠陥がある状態でも、うまく売却すれば、予想以上の値段で買い取ってもらえることもあります。
農機具の売却前に修理をしたほうが価格は上がる?
故障した農機具を売却しようとする際、完全形に近づけようと、修理をしたほうがいいのではないかと思う方がいます。
しかし結論から言うと、「査定する前の修理は損をする可能性がある」ので、必ずしも修理をしたほうがよいというわけではありません。
修理をおこなうと、その分修理代がかかることになります。とくに、売却か廃車か悩むほどの農機具の場合は、相当のダメージを負っている車体がほとんどです。そのため、修理にもより大きな費用がかかる場合が多いのです。
また、農機具の買い取り業者は、買い取った後で業者が修理をおこなうことも多いです。高い修理代を払ってわざわざ修理してもらうよりも、修理ごと買い取り業者に任せたほうが、賢い場合も少なくありません。
修理をしたからと言って、査定額が劇的に向上するというケースはとても少ないです。それを踏まえると、わざわざ高額の修理をおこなって少々買い取り額を引き上げるよりも、修理せずそのまま買い取りに出したほうが、全体的な利益が大きくなるのです。
農機具を売却する前にすべきこと
修理はしないほうがいいにしても、なるべく高額で買い取ってもらいたい。その想いは誰でも同じことでしょう。
使い古した農機具を高く買い取ってもらうには、日ごろのちょっとした心がけが効果を発揮します。売却を決めた後から、以下のことを習慣にしてみましょう。
① 簡単なお掃除
できるだけ高額で売却するためには、やはり少しでも見栄えが良いほうがいいものです。
汚れていると、泥などの汚れによって故障が起こりやすくなるだけでなく、それまで粗雑に扱われてきた車体のような印象を与えてしまいます。
② 屋内に保管
車庫などで保管することで、雨風を防ぐこともとても重要です。
車体の内部に水が入ると、故障の原因になってしまい、買い取り額が低下する原因にもなります。また、雨だけでなく風にさらされるとサビなどの劣化が一層激しくなるので、見た目をよりよく保つためにも欠かせません。
③ 定期的にエンジンを作動させる
定期的なエンジン稼働は、車体のエンジンを生かしておくための大切な作業です。農機具は、使わずに放っておくと、エンジンが動かなくなってしまうことが少なからず起きます。
いざ売却しようとしたときにエンジンに異常が発生し、買い取り額が極端に低下する、こういったケースも起こりえるのです。2,3か月に1回はエンジンをかけ、動作を確認しておきましょう。
優良業者の見つけ方!農機具の買取手順は?
壊れた農機具も買い取ってもらうことはできますが、故障車の買取をすべての農機具買取会社がおこなっているわけではありません。
故障した農機具を買い取ってもらえる業者を自分で探し当てるのは骨が折れる、そういった場合は、インターネットの事前査定を利用すると、自分の好みの業者を一度に探し当てることができます。
だいたい興味のある業者を絞ることができたら、そこからは直談判に入りましょう。直接話すことで初めて、その会社の空気感がわかります。こちらの疑問点などについて真摯な態度で説明してくれる業者ならば、査定を任せるにも信頼できるでしょう。とにかく契約を進めたい気配があったり、説明が雑だったりする業者は、注意したほうがいいといえます。
電話をかけて直接話してみて、雰囲気のいい業者、査定項目や疑問点などを詳しく説明してくれる業者を選ぶようにすると安心です。
まとめ
農機具は、購入するときに必要なお金も、決して安くはありません。そのため、売却できるのであればできる限り高値で売りたいと思うのは、誰でも当然のことでしょう。
「こんなに調子の悪い農機具はもう売れないだろう」と思っていても、実際は買い取ってくれる業者があるかもしれません。
長いこと愛用していた農機具であれば、それだけ有意義に手放してみましょう。
むやみに修理しようとせず、車体の状態をできる限り良好にとどめながら、信頼できる業者に査定してもらいましょう。