耕運機は大きな敷地で農作物を育てるイメージですが、家庭菜園のような小さな範囲でも使用できる小型サイズもあります。趣味で野菜を育てる方もいるでしょう。または本格的に農業をする方もいます。耕運機は高額なため購入するのはためらいがちです。しかしあると便利なので、中古で考える方も多いようです。
今回は中古の耕運機についてスポットを当ててみました。新たに畑を作ろうとしている方、もしくは離農で耕運機を売りたい方にとって有益な情報を集めたのでぜひ参考にしてください。
耕運機を買うなら中古?新品?
耕運機はサイズや馬力などいろいろ種類があり、値段も違います。中には車が1台買えるほどの高額な耕運機もあるため簡単に購入することはできません。そこで気になるのが中古の耕運機です。しかし耕運機は中古でも大丈夫なのでしょか。高くても新品を購入したほうがよいのでしょうか。ここでは中古・新品のメリットとデメリットについて解説します。
中古
・メリット
- ① 値段が安い
- ② 古い型は構造が単純なことも多いので故障時の修理がラク
・デメリット
- ① 故障しやすい
- ② 売るとき価値が下がる可能性がある
新品
・メリット
- ① 最新の機械なので作業効率と性能がよくスムーズに畑が耕せる
- ② 新しいので故障頻度が少なくメンテナンスもラク
・デメリット
- ① 高額になる
- ② 使用頻度が少ないと高額なのにもったいない
中古も新品もメリット・デメリットがありますが、金額と故障リスクの2点がポイントです。すでに農作業を長いことやっていてまだまだ現役で続ける方なら新品購入でも問題ありません。しかしこれから農作業を始める方はまずは中古からスタートするのをおすすめします。初めての方は自分の作業スタイルが確立していません。
どんな耕運機が必要なのか手探りの状態でいきなりの購入はリスクが高いです。作業スタイルが確立する5年後くらいに新品について考えてもよいでしょう。またいざ初めてみたけどリタイヤする可能性もあります。農作業が自分にできるのか、また今後も続けていくのかを見極めるまでは中古でよいでしょう。
耕運機を選ぶときは3点を明確に
耕運機を調べるといろんな種類があります。どこをポイントにみればよいのか説明します。
① 燃料は?
・ガス…家庭用カセットコンロのガス缶で動きます。カセットコンロ用のガス缶なので持ち運びに便利で、手に入りやすいのがよい点です。問題は、持続時間が短く、パワーも小さいことです。家庭菜園のような小さな範囲を耕すのに向いています。
・ガソリン…一般的な耕運機の燃料です。ガソリンとオイルを混ぜて使用するタイプです。良い点はパワーがあるところです。問題点は音が大きく、ガソリンスタンドまで行かないと燃料が補充できないことです。広い範囲の畑に向いてます。
・電気…家庭用のコンセントから充電するタイプです。よい点は、静かで比較的気軽に使用できるところです。問題は、運転持続時間は短くコードがあるので広い簡易には不向きです。
② 耕す広さは?
・10~30坪という家庭菜園でしたら、小型の耕運機で問題ないでしょう。
・30~150坪といったちょっと広い範囲は、本格的なことも対応できる中型タイプがおすすめです。
・200坪以上の広さがあるときはパワフルな大型タイプが耕しやすいです
③ ロータリーの位置
・リアロータリー…ロータリー(土を耕す爪)が足元(後ろ)についているタイプです。直進に動きやすいのでまっすぐ進むときは安定しています。しかしロータリーが足元にあるので巻き込み事故には注意が必要です。
・フロントロータリー…前にロータリーがついているので、自走するためハンドルを持っているだけで前に進みます。またロータリーが前にある分、リアロータリーのような巻き込み事故はないので安心です。
・車軸ロータリー…ロータリーが車のタイヤについているので小型でコンパクトです。倉庫から作業場まで車移動をするなら車の荷台に乗せれるため便利です。軽量なので、耕すときは自分で押す力も必要となります。腕力に自信のない方は厳しいでしょう。
以上、燃料・広さ・ロータリーの位置の3点を説明しました。女性で家庭菜園をするなら小型のガスエンジンか電気モーター、大きな畑なら大型のガソリンエンジンが効率的に耕せます。ロータリーは、動きやすいフロントにするか、車に乗る持ち運びができる車軸、怪我にさえ注意をしたら使いやすいリア、それぞれのお好みで選んでください。
耕運機を売るときのポイント
耕運機を売るとき、できるだけ高く売りたいものです。ここでは、高く売るためのポイントや注意点をお伝えします。
中古でも売れるの?
そもそも耕運機は中古でも高く買い取ってくれるか疑問に思う方もいるでしょう。日本の耕運機はタイ・ベトナムなどアジアではとても人気です。日本の有名メーカーの車が人気が高いことは聞いたことあると思いますが、耕運機も同じです。日本の有名メーカーは評価が高く中古でも売れ行きが好調です。
日本国内では、耕運機はじめ農機具は製造15年経過すると販売ができない決まりがあります。そのため古い耕運機は日本では売れませんが海外へ輸出すことでまだまだ使ってもらえるのです。
高く売れる店を選び
耕運機を購入した地元の販売店で売るのは待ってください。上記で説明したように、耕運機は海外へ輸出することがあります。地元の販売店は海外へのルートを持っているかの確認が必要です。地元のみの売買だと、買う人も売る人も狭い範囲、そして近年高齢化のため離農する方が多く売る人のほうが多いため需要と供給のバランスがとれていません。
だからどうしても高い金額をつけることができないのです。たくさん売れるルートを持っていれば中古でも、古くても、故障をしていても高く買い取ってくれるでしょう。
売るとき損をしない注意点
いままで使用していた耕運機にはドロや砂もついています。拭いてあげるだけでも見た目はきれいになります。しかし故障は直さなくても大丈夫です。買い取ってくれる業者にも修理専門のプロがいます。人件費を考えると、日本人よりも海外のほうが安くすむので、海外へ輸出するなら海外で修理をします。また中古であるということは故障や修理が必要であることも想定内です。
ご自分で修理を依頼した場合、修理期間が長引けばその分市場価値も下がります。売るなら早い時期がおすすめです。
耕運機を売りたい!よい業者の選び方
耕運機の中古買取業者はたくさんあります。よい業者を選ぶためのポイントをお伝えします。
① 買取可能な農機具は?
農機具は耕運機からトラクターなどいろいろあります。業者によって種類を決めているところもあるのでご自分が売りたい農機具を扱っているか確認が必要です。
② 買取出張はしてるの?
全国展開している業者ばかりではありません。地域が限定されていたり、出張はしてくれるが手数料がかかるところもあります。地域と手数料について確認してください。
③ 買取可能な製造年数は?
さきほど日本では製造15年までのみ販売できると説明しました。業者によっては15年以上は買取できないところもあります。ご自分の耕運機が製造何年かを調べて、15年以上経過していたら、15年以上でも買取してくれる業者を選ばなくてはいけません。
④ 査定のスピードと金額
せっかく早く売りたいと思っても業者の査定に時間がかかっては意味がありません、スピーディーな査定と、金額も相場と比べて安くないかチェックしてください。
⑤ 買取実績は?
売れるルートがないと買取金額は安くなってしまいます。また、実績が多いとそれだけ多くのお客様と取り引きがあった事実です。多くの方が、金額や査定方法など納得いく結果であったことがわかるので実績を見るのもポイントです。
以上5つのポイントを紹介しました。ホームページを見て、話をよく聞いて信用できる業者を選んでください。
まとめ
高齢化による離農者が増え、耕運機を手放す人も増えました。いままで愛用してきた農具を手放すのなら廃棄されるよりもどこかで誰かに使ってもらえたほうが嬉しいです。そして売買するにはルートを持っていることが重要です。売るときには少しでも金額がつくようにするための業者の選び方などお伝えしました。
なじみのある地元販売店で売りたい気持ちもわかりますが、需要がなければその後使ってくれる人もいません。修理をしたらまだ動くのなら必要としている人へ渡すのもよいでしょう。また、中古を購入しようと考えている方には中古購入のメリットとデメリットをお伝えしました。ご自分の予算とこれからの計画についてよく考えてから購入してください。