「楽に作業できる田植え機に買い替えたい!でも、高額な田植え機は買えない……。」
「収穫量を増やせる田植え機の機能ってどんなものがあるのかな?」
といったお悩みや疑問にお答えします。
田植え機を新しく購入する場合には、省力化や収益化のためにどんな機能が必要なのかを見極める必要があります。最新の機能を搭載した田植え機は、収穫量を増やしたり、作業を楽にしてくれたりするメリットがありますが、価格は高くなってしまうことが多いからです。
当記事では、田植え機の選び方から、最新機能の紹介、田植え機を安く購入するための方法までを紹介しています。田植え機を購入するときの参考にしてみてください。
田植え機は、コンバインやトラクターと並んで稲作には欠かせない農業用の機械です。昭和40年代に実用化されてからというもの、さまざまな商品が販売されています。そのため、田植え機を購入するときには、どれを選んだらよいものかまようことも多いです。
ここでは、田植え機の選び方についてポイントを整理していきます。目的や水田の状況、作業方法に合わせて適切なものを選んでください。
田植え機には、乗用型と歩行型の2種類があります。乗用の田植え機は、作業者が機械に乗って運転しながら作業をすすめます。歩行型の田植え機は、作業者が機械を押しながら歩いて田植えをおこないます。
「作業の楽さ」という点で判断すれば、乗用型の田植え機のほうがおすすめです。農研機構の調査によると、平成15年度には93%の農家で乗用の田植え機を使用していることがわかりました。
ただし、歩行型の田植え機にもメリットはあります。コンパクトな田植え機ですので、狭い場所や変形地でも操作しやすいという点です。また、軽量ですので、凸凹地や湿田でも沈み込みにくく、思い通りに操作しやすいのもメリットです。
乗用型の田植え機は、高速で田植えができるように進化しています。一方で歩行型の田植え機は、作業しにくい田んぼでもキレイに苗の植え付けができるようにと進化しています。田んぼの状況や目的に合わせて選んでみましょう。
条数とは、一度に植えることができる苗の列数のことです。たとえば4条植えタイプの場合、一度に4列の苗を植えつけながら進んでいくことができます。
歩行型の田植え機は2条植えから4条植えまであります。一方、乗用型の田植え機は4条植えから10条植えまであります。
一度に植える条数が多い方が作業は早く進みますが、何度も方向転換をしなければいけない小さい田んぼでは、作業効率が悪くなるおそれもあります。田んぼの広さに合わせて選びましょう。
乗用の場合、国内で最も多く流通しているものは4~5条用の田植え機です。ひとつあたりの田んぼの面積が大きな北海道などの地域では、6~7条植えが多く採用されています。大規模経営の農家や集団営農団体などでは、8条植え以上を採用しているところもあるのです。
田んぼに植えるための苗は、通常、苗箱(なえばこ)に土を入れ、種をまいて発芽させた苗を使います。苗の育て方にはマット式とポット式の2種類がありますので、田植え機選びの際には、苗の育て方に対応していることを確認してください。
・マット式とは
マット式とは苗箱全体に土を入れ、種をまいて苗を育てます。苗を育てるのが比較的簡単であるというメリットがあります。しかし、田植えをするときに根に触ってしまうので、根が弱りやすく、田植え後に根が張るまで時間がかかるのがデメリットです。
・ポット式
ポット式とは、くぼみがたくさんついている苗箱で、種まき、育苗をおこないます。種まきや育苗には手間がかかるのが難点ですが、田植えをするときに根を傷つけることが少ないので、田植え後の発育がよくなるのがメリットです。
田植え機は、ユーザーのニーズが多様化するのに合わせて進化をし、性能や安全性、新しい機能なども年々改良されています。ここでは作業のムダを省き、収穫量を増やすことができる機能を4つ紹介しますのでチェックしておきましょう。
自動直進アシストとは、簡単な操作のみで誰でもまっすぐに苗の植え付けができる機能です。はじめに基準点を登録しておけば、自動で基準線に沿って真っすぐ植え付けをしてくれます。
基準点や基準線は一定時間記憶されているので、苗の補充や休憩で一度エンジンを切っても、再設定する必要がなく、すぐに作業を開始できます。ハンドルを回すと植え付け部が自動で上昇し、植え付けをストップします。
田植え機を旋回させて方向を変えるときには植え付け部に気を使うことなく、ハンドル操作に集中できるというメリットがあります。
密苗(みつなえ)とは種をまくときに、高密度でまき、省力化や低コスト化を実現するための方法です。農機具メーカーであるヤンマーの新技術となります。これまで、省力化のためにハード面(機械の改良)に焦点が当たってきましたが、苗の作り方というソフト面からも改良が必要だという考え方が主流になりつつあります。
密苗の方法を取り入れるためには、密苗に適応する田植え機が必要です。密苗をおこなうことによって、浮き苗や欠株が少なくなります。効率よく苗を植え付けることによって、収穫量を増やすことができる機能です。
湿田や凸凹地では、作業中に田植え機本体が傾いてしまうことがあります。そうすると、植え付ける下部も傾いて、しっかり植え付けができない部分が出てきてしまいます。水平走行機能があれば、田植え機の傾きを感知して、植え付け部を水平に保ってくれるので、すべての苗をしっかり植え付けることができます。
農業機械は、大きくなるほど燃料がかかるという難点があります。多くの農機具メーカーでは、燃料性能を高めつつ、パワーも維持するというディーゼルエンジンの改良をすすめています。
また、燃料タンクを大きくして、作業中に給油の必要がないようにという工夫がなされています。給油回数が減り、作業の中断や時間を短縮することに役立ちます。
田植え機の機能は日々進化しています。その進化は、ユーザーのニーズに合わせて進められ、無人で作業可能なロボット農機の実現も近いといわれているほどです。
しかし、今のところ多くの農家では、高額な田植え機を購入する余裕はないかもしれません。なるべく安く田植え機を購入できる方法を探して、収益化を図るのは大事なことです。
そこで、田植え機を購入する費用を安く抑えるには以下のふたつの方法がおすすめです。
田植え機を購入する前に、自分なりに譲れないポイントを絞っておきましょう。そのうえで、中古の農機具を探してみましょう。中古市場では、機能や大きさよりも「あと何年使えるか」という基準で値段が設定されることが多いです。粘り強く探せば条件にぴったりなものが見つかるかもしれません。
今まで使っていた田植え機を下取りに出して、購入するときの費用の足しするという方法もあります。販売店などでも下取りとして買取をしてもらえるところがあります。買取を依頼する前に、一般的な農機具の買取相場は知っておきましょう。
農機具は、車とちがって絶対数が少ないため、中古市場での需要は高いです。思った以上に高く引き取って貰える可能性があります。これまで使っていた田植え機を、一度査定してみてはいかがでしょうか。
また、田植え機以外のコンバインやトラクターも、中古市場での需要が高くなっています。田植え機だけでなく、ほかの農機具も一緒に査定してみることをおすすめします。
査定は時間や手間がかかりそうで、面倒だという方には、弊社のサイトを利用して査定をしてみるのがおすすめです。機種やメーカーなどを入力すれば最短30秒で簡単に査定できます。
また、最大5社まで一括で査定結果を知ることができますので、複数の業者を比較して最高値を知りたい方にも便利です。
田植え機を選ぶときには、作業に必要な機能をよく見極めて選ぶことが重要です。新しい機能を搭載した田植え機を選ぶことで、一度にたくさんの苗を植えることができるようになったり、湿田や凸凹地でもスムーズに走行することができるようになったりするからです。
また、植える位置を自動設定できることで無駄なく苗を植える機能や、欠苗を防ぐ機能がついていれば、収益化も期待できます。
一方で、多機能を搭載した田植え機はどうしても価格が高くなってしまうかもしれません。費用面をクリアするためには、中古市場で探してみたり、下取りの農機具で資金を増やしたりすることが必要です。
農機具は、出回っている絶対数が少ないため中古市場ではとても需要が高いです。いくつかの業者で査定をしてみて、高く買い取ってくれるところを探してみましょう。その際には、弊社の一括査定をご利用が便利です。
また、中古の田植え機を高く買い取ってもらうための方法は、【中古の田植え機を高く買取してもらう方法と相場】で解説していますので参考にしてみてください。