コンバインはモミやワラを分離する性能を持ち、イネや麦を刈るのにとても便利な大型農業機械です。とても便利ですが、長年使って性能が落ちてきた車体など、新しい農機具を買うお金の足しにしたりするためにも、売却を検討している農家の方もいるかもしれません。
今回は、コンバインをより高く買い取ってもらうために、コンバインの買取相場についてご説明します。買取相場を決めているポイント、農機具を売ることができる売却先の賢い選び方、コンバインをより高く売るために必要なことなどをご紹介します。
中古コンバインの買取の相場についての知識を付け、より賢く買い取りしてもらいましょう。
コンバインの買取相場はいくらなのか
コンバインが一台あれば、麦や米などの刈り取りから脱穀・選別までできるのでとても便利です。しかし、どれほど愛用している農機具でも寿命は来てしまうもの。性能が落ちたなどといった理由から、コンバインの売却を検討している方もいらっしゃるかもしれません。
コンバインだけでなくトラクターや耕運機などの農機具は、新品の車体だけでなく、使用済みのものでも比較的高く買い取りしてもらえるのがポイントです。
コンバインはどのような相場で買い取りがおこなわれているのでしょうか。
人気メーカーのものの方が高価で買取して貰える
これは農機具全般に言えることでもありますが、人気のメーカーの農機具の方が高値で買い取りしてもらえます。
単純に、買いたいと思う人が多ければ高くなるという理由もありますが、農機具はとても高価なものが多いので、中古車の需要が一般車よりも高くなります。
「中古車でもいいからできる限り安く買いたい」「買うなら人気のメーカーのものがいい」このような気持ちでいる購入者が多いということです。
近年は、若い人が農業を始める例も増えているため、農業を始めようとする人は特に、安くて丈夫な有名メーカーの中古品を買い求める傾向にあります。
動作に問題ないものが高く売れる
こちらも当然と言えば当然ですが、中古品の中でも、欠陥がある車体よりも、問題なくスムーズに動く車体のほうが高く売れます。
農機具が中古でも高く売れやすいのは、海外にも需要があるからです。たとえ日本で需要がなくても、海外であれば故障した農業機械であっても日本製であれば一定の需要が生じます。日本で売れ行きが悪ければ海外で売ろう、という手法が生きるのが、中古農機具の売買なのです。
ところが、コンバインの場合は、トラクターに比べて、海外に輸出される台数が少ないのが特長です。海外の市場を頼りきることができないので、「国内でもしっかりと売れるもの=きちんと動くもの」が売れやすい傾向にあるのです。
その場で現金買取をしてくれる業者もある
買い取り業者の中には、その場で現金化してくれる会社もあります。
電話で問い合わせてから査定をおこない、現地に出張という形で現金化をおこなってくれます。
買い取り業者との契約には不透明なところがあるのではないかと心配な方は、きちんと即日現金化をするとうたっている、安心取引を売りにした業者を選ぶと安心でしょう。
このような業者の場合も、海外に多く輸出先を持っている業者を選ぶと、高価買取をしてもらいやすくなります。
2社以上から相見積りする
農機具の売却を決めて、見積もりを取ろうというときには、かならず2社以上から相見積もりを取るようにしましょう。
農機具は高く買い取ってもらえるぶん、売り方を間違うと破格値で買い取られてしまう場合もあります。査定額が正しいのかどうか、相場とどれほど違うのか、きちんと見定めるためには、相見積もり以外に方法はありません。
また、いくつかの買い取り業者の間に査定競争を起こすことで、より高い値段で買い取ってもらうことができるので、面倒くさがらずに相見積もりをおこないましょう。
農機具を売る方法は主に2つ
ただ農機具を売るとなっても、その販売方法は主に2つあります。
2つの売却先にはそれぞれの特色があり、「農機具の買取」というサービスに対する姿勢もやや異なります。
どちらが自分の好みか、メリットとデメリットを踏まえて知ることで、賢い選択をしてみましょう。
農機具店に売る
1つ目は、農機具店に売却する方法です。
農機具を購入するときに利用した農機具店に、直接農機具を売却しにいきます。
近場にあることが多いと思いますから、手軽に利用できるのがメリットです。
しかし一方で、買い取ってもらうことができずに廃車手数料を取られたり、引取りと引き換えに新しい農機具の購入を打診されたりすることもあります。
確実に買い取ってほしい場合や、買い取りだけが目的でその他の購入などはしたくないといった場合は、利用しないほうがよい場合もあります。
専門の買取業者にお任せする
2つ目は、専門の買い取り業者に任せるという方法です。
農機具の買取に特化した業者が多くあります。そのような業者は、豊富な買取経験から適切な査定金額を算出してくれることがあるので、できるだけ高値で買い取ってほしいという方にはおすすめです。
「買い取り業者」というだけあって、「農機具を買い取る」という姿勢が最初からあるため、農機具店に依頼をするときよりも、買い取ってもらえる可能性が高いといえるでしょう。
また、出張買取をおこなっている業者も多いので、わざわざこちらから出向く必要がないのも便利です。
買取金額を上げるためにはどうすべきか
せっかく買取に出すのであれば、よりよい値段で売却したいと思うのは、誰でも同じ事と思います。
ここからは、より高値で農機具を買い取ってもらうためのコツをご紹介します。
所有する農機具の価値を最大限認めてもらうためには、以外にも小さな心がけを意識するだけで変わります。ぜひ挑戦してみてください。
掃除をする
紋切り型のように思うかもしれませんが、より高く買い取ってもらうには、第一印象をよくすることが大切です。
かといって大掛かりな修理が必要というわけではなく、汚れを落とすなど外見をよくしておくだけでよいのです。
たとえ傷や損傷がない車体であっても、汚れがひどければ買い取ってもらえないこともあります。また、汚れをそのままにしていると、「雑に扱われてきたであろう車体」と受け取られても文句は言えません。
可能な限り見栄えを保って、よりよい査定額を引き出しましょう。
部品が全て付属しているか
農機具の査定額にかかわるポイントとしては、付属品がすべてそろっているかどうかということも重要です。
付属品というのは、車体に付属する部品はもちろん、取扱説明書なども含まれます。
無線リモコンや拡散装置といったオプションも、しっかりとそろっていればそれだけ高額で買い取ってもらえる可能性が高くなります。
コンバインやトラクターといった農機具は、農作業の中で酷使されることが想定されているので、最初からとても頑丈な作りになっています。そのため完全に壊れてしまうことが少ない一方、完全に無傷な状態であることも稀で、部品がすべてそろっているというだけで価値が発生します。
売るタイミングを見極める
これは「査定」をおこなう種類のさまざまな売却に通ずることでもありますが、売却のタイミングは、売値を左右する大切な要因になります。
農機具の価格は常に変わっているので、とくに高額になっているタイミングを見計らって売却したほうがいいのです。
市場にコンバインが多く売られていたり、今持っているのと同じ型のコンバインが多く売りに出ていると、十分な供給がされている状態では、買取価格が下がります。
逆に、売ろうと考えている型式のコンバインが市場に少ない場合に売却すると、需要に対して供給が不足しているタイミングで売ることになりますので、それだけ高値で買ってもらえるというわけです。
まとめ
ここで、コンバインを売却するときの買取相場にまつわるポイントをおさらいしましょう。
・人気メーカーのもの、動作に異常がないものほど高値で売れる
・取引に不安があれば、その場で現金化してくれる業者がおすすめ
・2社以上からの相見積もりをすると高値で売れやすい
・売却できる先は、農機具店と専門の買い取り業者の2つ
・掃除をし、部品を可能な限りそろえたうえで、タイミングを見計らって売ると買取金額を上がる
コンバインはほかの農機具と少し違って、海外に輸出される台数が少ないのが特長です。そのため、売りに出すタイミングを見計らうのがとくに大切になります。
部品やオプションなど、車両としての装備を可能な限り充分に近づけたうえで、2社以上から見積もりをし、ここぞというタイミングで売りに出すのがベストといえるでしょう。